父子家庭で娘、それ私だ

ネットにある「父子家庭で娘の性格・特徴」を真面目に考えてみる

[最終更新日]2018/04/07

全国150万人のひとり親の皆さん、こんにちは。父子家庭共和国の国王です。

最近、キュレーションサイトでも父子家庭についての内容が出てくる様になりました。僕も良く目にするのですが、「これ父子家庭じゃない人が書いてるんだろうな」と思いつつ読んでいます。

当事者でない人が当事者の事を書くというのは「仕事」ですから至極当然のことだと思うのですが、当事者として「それは固定観念だと思う」という内容もあったので、そういった点だけ向き合ってみようと思います。

初めに:父子家庭なりたてのパパは絶対に当事者の情報を当たるべき

父子家庭になったばかりのパパ、特に娘を背負って生きているとなると不安で一杯になるはずです。そんな時に頼るのは「インターネット検索」となりますが、大抵はキュレーションサイトが検索上位に入ってきます。

ですが、キュレーションサイトは「検索ワード」前提に文章が作られており、内容は基本的に他サイトを参考にした一般論となっています。つまり「当事者ではない人の情報」が殆どです。

父子家庭としての道のりに不安を感じてるパパは「実際の父子家庭パパ」のブログでもサイトでも構いませんので、当事者の「リアルな情報」に目を向けてください。

キュレーションサイトに書いてある内容について父子家庭が考えてみる。

キュレーションサイトに書いてある内容は基本的にどこも同じです。検索上位のキュレーションは特にその傾向にあります。これはライターが検索上位のサイトを参考にライティングをしていくので必然的に内容が似通っていくのです。

父子家庭で娘の性格について

特徴1:家庭的・しっかり者になる

これは殆どの父子家庭紹介サイトに掲載される「父子家庭の娘」における性格の特徴です。これは断言しますが暗黙の前提があります。

  • 「パパは仕事で忙しい、家事は娘が担当する」
  • 「男は家事・育児が苦手」

この前提と役割分担の結果、娘の性格はどんどんしっかり者になっていくというものです。これは完全に昭和の父親が父子家庭になった話ですよね。少なくとも離別で娘を引き取ったパパにはこういったタイプは余りいないと思います。仮にいた場合は「ママが子供を置いていった」というケースでしょう。

父子家庭になる事を自分で選ぶのは相当な覚悟が必要です。苦手を克服しようと悪戦苦闘するパパは多いですが、娘に負担を押し付けるパパはまずいないと僕は信じたい。

勝手に父子家庭で娘世帯の代表として言いたい。

娘が「しっかり者になる」のではなく「しっかり者になったつもりになっている」娘を見守るのが僕ら父子家庭の父親なのだと!

特徴2:母性に溢れている

これも父子家庭で娘あるあるです。これは兄弟がいる父子家庭の場合に長女に当てはまる内容です。これまた暗黙の大前提がありまして

  • 長女が母親代わりで下の子の世話をする
  • 長女が母親代わりで家の事をする

これは実際にあると思います。ひとり親をしていて感じるのは「大人1人に子供1.5人が限界」という事。僕の見解は「夫婦で子供3人が目が行き届く限界」というもの。それ以上はもう無理。

子供2人上の父子家庭の場合、どうしても上の子への目が疎かになりがちです。「1人でできる立派な子」という立ち位置を求めてしまいますし、子供も空気を察して振舞います。娘の場合はそれが「母親」然とした振る舞いになる訳です。

これを「母性に溢れる」という表現をするサイトは多いですが、これはもうただの「自己犠牲」です。自分の気持ちを押し殺して家族の為に頑張っている。

これを防ぐにはもう僕ら親が「仕事以外の人生を子供に捧げる」か「祖父母などの近親者の力を借りる」事が必要となりますが、それを実行しても中々難しいのが現状です。

特徴3:ファザコンになる

これも色んなサイトで見られる内容です。

  • 父親をとても大切にする
  • 父親を置いて結婚する事に抵抗を示す
  • 常に父親を心配している

「男で一つで育ててくれた」という事に対しての感謝の気持ちがそうさせます。ファザコンといえるレベルの絆になるのかどうかはわかりませんが「父親をとても大切にする」という点は確かにあると思います。

ただ、それは「育て上げた」場合に限るものです。父子家庭で娘の場合は「自立が早い」か「自立が遅い」のどちらかになるケースが多い様で「中間」がまだまだ少ないです。やはり親を一人にする事への不安があるのだと思います。

僕ら父子家庭の父親は「娘が安心して家を出れる」形をずっと小さな時から仕込んでいかなくてはいけません。娘が安心して「じゃあ行ってきます」と言えるようなパパを目指すのが僕らの仕事です。

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