父子家庭で娘、それ私だ

「子育てに優しい街」は子供に「案外優しくない」事に気付いた。

[最終更新日]2017/07/31

画像引用:https://goo.gl/uo6C7S
画像の街と記事は関係ありません。

ざっくり言うと

  • 子育てにやさしい街は「3歳までの話」だと思った。
  • 3歳以上の子供には案外優しくなかった
  • あくまで「町の売り文句」なんだからそうだわね。

僕が住んでいるのは「子育てしやすい街」が謳い文句

僕が住んでいる町は山を削って作ったニュータウン。

交通が実に不便な代わりに、安くて広めの家が買える。

それに加えて「子育てにやさしい街」という謳い文句があります。

  • 地域内に公園が多い
  • 町のメインストリートがとにかく広い
  • 病院なんかも近くにあります
  • 近くにスーパーもあるぞ
  • 小学校だって近所だ

正直、郊外にある町なので、後ろ三つはメリットでも何でもないです。

それを作らないとそもそも売れない土地になるだけですから。

僕が特に気に入ったのは前者二つ。

  • 公園がとにかく多い
  • メインストリートが非常に広い

子育てをする上でこんなにありがたい事はありません。

そう思って、子供が生まれる前にもう住みました。

そして実際に子育てをしていて本当に助かりました。

  • 公園が多い事の何と素晴らしいことか!
  • メインストリートが広い事の何と素晴らしい事か!

それは間違いないと思います。

間違いないんですけど、娘が5歳になって改めた感じたこともありました。

前々から何となく感じていたんですけど、確信したのです。

居住エリアには「死角」が多い街だった。

これは前から何となく感じていました。

広告欄にでる「メインストリート」は広くて開放的。

実際歩いてみても開放的で安心感抜群。

でも、

  • 生活道路は普通の道幅。
  • 歩行者用のラインは無し。
  • 角の死角が非常に多い。

ここに郊外ならではの「車社会」の事情が重なります。

これが実に怖い。

僕は地元が交通の便が良いところだったので、初の郊外になるのですが、

車が日常の足となっている人の運転は「実に危ない」です。

運転慣れしている怖さがもろ出ている。

  • 「俺・私はキチンと見ている・見えている」
  • 「いつもこの道は誰も通ってないから大丈夫」

そう思い込んでいる運転なので、

  • 死角の確認無し
  • 徐行無し(本人の徐行は時速30㎞以上)
  • 出会い頭は全て急ブレーキ対応

こんな状況が「子育てしやすい街」の居住地域で良く見掛けます。

実際、僕も「ここは危ないなー」と感じる角で「明らかに見ていない」車とすれ違った事が何度もあります。

素直に感じたのは「角を曲がった途端に危なくなるな」という事でした。

「死角」が多いと子供には優しくない

今回一番の気付きはここ。

「死角」が多い街は子供にとって優しくない

という事です。

建築条件で土地いっぱいに「建物」を作れない様に縛ってはいますが、多くの家は「柵」をギリギリまで作っています。

なので、大人にとっては「広く見える」町になっていますが、子供の目線で見れば「全く見えない死角だらけ」の街なのです。

そこに車社会ならではのブンブン車が往来する訳ですから、むしろ危ないかもしれません。

そうなんです。

  • 子育てをしている親には間違いなく優しい。
  • 3歳くらいまでの手を繋いでいる年齢までの子育てには優しい
  • 4歳以降、走り回る年齢になると途端に危険な町になる。
  • 子供目線で見たら「向こう側が見えない場所」が多すぎる。

何だか僕が思っていた「子育てにやさしい」とは少し違うなーという感じだったのです。

「子供にやさしい街」は「奥を見通せる街」だと思った。

僕は思いました。

これだったら、道は狭くても昔暮らしていたニュージーランドの街の方がよっぽど子供に優しかったぞと。

この差は一体何なのだろうかと。

そして気付きました。

  • 土地いっぱいに柵なんて余り無かった
  • 歩行者用のスペースがちゃんとあった
  • 見通しが良いので、角の死角も殆どなかった
  • 死角があっても歩行者用スペースがあるので安全だった
  • 何より車がゆっくり運転してる

とにかく「見通し」が良いので危険を予め確認できたのです。

この「可視化」というか「見える化」は本当に大事だと思いました。

今の街は「見えない」エリアが多過ぎます。

子育てに優しいと、子供に優しいは別物なんだと学びました。

僕は両方はセットになってるのだと勝手に思っていました。

まさか別物だったとは!!

子供に優しい街があるといいな。

「子育てに優しい」と「子供に優しい」が別物だと気づいてから、「子育て世帯」を対象に売り出している町を色々見に行ってみました。

完全な興味本位です。

僕が感じた結論はやっぱり同じでした。

  • 郊外に新しくできた町
  • 近くに小中学校がある
  • スーパーもできた
  • 保育園だってある
  • スポーツクラブもある
  • 病院もある
  • 広くて安い家がある

このテンプレートが揃っていて

  • メインストリート以外は普通の道
  • 車社会
  • 死角が多い

やっぱりこのパターンです。

まじめな話、町の設計をした人は

「子供はいても日常の子育てには余り関わっていなかったんじゃないか?」

と思ったくらい。

商売にはならないのかもしれないですが、日本の何処かに「子供に優しい街」があるといいなと思います。

子育て世帯が集まったこの町ですら「子供が多い町だから気を付けよう」という運転をしていない大人が多いです。

その人も間違いなく子育て世帯のはずなのに。

僕が気付けたとある点。

僕は少し前に、「娘はまだまだ危なっかしいから目が離せない」という事を友達に話したことがあったのですが、

その時に「子供を信じてあげたらいいよ」と言われました。

僕は多分、娘は信じていると思います。

僕が信じてないのはむしろ「大人」の方なんだと自覚しました。

シングルの皆さん、お互い気を付けましょう。

世の中には「半歩先の想像」を自分の都合の良い形にしかできない人がどんどん増えています。

「万が一」に備えた行動を取れる大人が減っている以上、僕らがリスクから遠ざけないといけません。